クモユニ74003

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田町電車区所属のクモユニ74003です。
クモユニ74003は1962年(昭和37年)に大井工場でモハ72155から改造。
鉄道ファン No.101(1969-11)、鉄道ピクトリアル No.953(2018-12)によると、1969年(昭和44年)の夏ダイヤで田町(鉄道ファンでは大船からとされていますが、田町の間違いと思われます)から津田沼に貸し出されたとされています。その理由として、おそらくもともとは7月の房総西線千倉電化に合わせてクモハ74形3両を津田沼に配置する予定で、その第1号としてクモハ74001が津田沼に到着したものの、何らかの事情でクモハ74形ではなくクモハユ74形に再改造することになり、クモハ74001は郡山工場に再入場したため千倉電化に間に合わなくなり、ピンチヒッターとして田町からクモユニを足りない分の1両借り入れた…というものが考えられます。
実際に津田沼でクモユニ74003が使用されたのかは少し疑問(現在のところ写真を1枚も発見できていません)ですが、鉄道ファン誌の「車両のうごき」によると、再改造されたクモハユ74001は7月31日に郡山工場を出場、もとからクモハユ74形として登場した74002・74003は7月18日に郡山工場を出場となっていて、そもそも千倉電化当日(7月11日)から約一週間は津田沼に1両も荷電がいないこと、さらに当時のダイヤを見ると荷電の運用は2組と推測されます。(このダイヤは同じ年の10月改正のものですが、当時の鉄道ファン誌にも2往復との記述がありましたのでここは変わっていないと思われます。)運用2組に対して予備なしの2両で回すのは2週間程度とはいえ厳しいものがあると思われるので、このクモユニ74003が101系にぶら下がり房総西線を走ったというのも事実ではないかな、と思います。
参考:1969年(昭和44年)10月1日改正時の荷電運用
1組目
津田沼105-荷33M(千葉から列番不明)館山?(144M?)-荷32M-1224両国1238-回32M-1310津田沼
2組目
津田沼1134-回35M-1207両国1250-荷35M(147M)-千倉?-荷34M(156M?)-2026両国020-荷31M-045津田沼


模型は使い道がなくてスカ色に塗って遊んでいたKATOのクモユニ74から製作しました。
KATOのクモユニ74は、この時期のKATOらしく数多くの問題点を抱えているため、ダメな部分を改良していきます。


まずはなぜかトミーの大昔の113系のように日の字になってしまったサッシを新115系のジャンクから切り出したものに交換し、浅すぎる荷物扉をキッチンのキニ05用のものに取り換えます。郵便室の扉は荷物扉を半分にして足りない部分を継ぎ足したものを使用します。便所窓はこの後穴を拡大して115系のものをはめ込みましたが、果たしてその寸法でよかったのかはわかりません。
屋根に給水口(?)を1mm角棒で取り付け、ベンチレータはJNMAで購入したロクサン形のものを改良したものに交換します。このベンチレータについては『写真とイラストで綴る 国鉄72・73系電車』に詳細が載っています。


前面はまず灯具類をαモデルのものに交換します。種別幕はガラスを入れられるように元のパーツを接着したうえで表示部をくりぬきます。やたら角ばっていた運転台の窓は余っていたKATOクモニ143のものを転用しました。タヴァサのパーツを使用したほうがきれいに仕上がったかもしれません。ついでに寸法が足りなくて屋根パーツが飛び出てしまっている前面のおでこ部分を瞬間接着剤で整形します。床下はマトモなので、TNカプラーに交換してPZ6287を加工して取り付けた程度です。


塗装です。GMの黄かん色を使用したところ、妙な色になってしまいました。右は色比較用のKATO115系。


なので適当に朱色を混ぜてごまかしました。緑2号はGMの緑2号をそのまま使用。マスキングを失敗して数か所で漏れてしまったものも上から筆塗りでごまかしました。汚いので載せませんが、結局ごまかせていません。


最後に、鳳の方向幕を入れます。幕の手前にガラス表現をしたいので、まず透明塩ビに方向幕を張り付け、その上から木工ボンドを塗りさらに透明塩ビを重ねます。乾いてから適切な寸法に切り出してくりぬいておいた車体側にはめ込み、木工ボンド少量で固定します。よくあるハメコミ窓の応用です…。


総武線の103系以来、久々の完成になりました。


側面など製品のままよりかなり良くなったのではないかな、と思います。

2020.7.31 掲載

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